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1-05 『異邦人』

/アルベール・カミュ 訳・窪田 啓作 (新潮文庫)

「か、感想? 異邦人の? かーんそうって言われてもねえー」
「太陽がまぶしいという理由だけでアラブ人を殺した主人公はどう思う?」
「へっ? ど、どうって・・・納得しかねますね。殺人の動機としては支離滅裂ですよねっ」
「たぶん主人公は正直者なんだ。嘘のつけない人間なんだよ。ごくありふれた、普通の人なんだ」
「十分、わかって読んでいるようですねぇ」


1st-5話「目撃者」


そんなわけで、『異邦人』を読んでみました。
太陽がまぶしいからという理由でアラブ人を殺した主人公を正直でありふれた人間だと答えることが何故内容を理解して読んでるということになるのか、知りたいと思ったからです。

読んでみた感想は、案の定アホな自分の頭では「わっけわっかんえねえよ海外文学」という感じだったんですが、飛びぬけて賢そうなガキということを演出するために用意られた彼が読んでいる賢そうな文学本に、何故数多あるであろう中から『異邦人』が選ばれたのかは、なんとなく理解できたような気がします。

人を殺して法廷で裁かれ死刑になったムルソーと刑法では裁けない10歳の少年、「待っているよ」という死刑囚(1stではまだ刑は確定してなかったですか)の浅倉。

自分では到底『異邦人』を理解できてるとは思えないんでえらいピントの外れた話をしている気もするんですが、「こしゃまっくれたガキ」by亀山で、家族からも同級生からも浮いている手塚少年もまた、ムルソーと同じく(周りに合わせるために自分の気持ちとはかけ離れた態度を取るといったような)嘘はつけない、正直でありふれた人間だったんじゃないかと。

大好きな先生が酷い目にあった事を知って、その犯人を殺す。その殺害動機はとても人間らしく、決して納得できないものでも支離滅裂なものでもないと思います。お芝居の出来ない手塚少年を『異邦人』たらしめることなくするために、恭子先生が救いになってくれることを願いたいなあと。


普通に『異邦人』の感想を書くつもりだったはずが、『目撃者』の感想にしかなりませんでしたよ。トホホ。

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