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科捜研の女(第10シリーズ) CASE.7

CASE.7 科捜研VS絵画修復家消された微細証拠

櫻井脚本の職人モノ回です。今年のマイ当たり回です。


「ここにあったんですね。それも長い間」
「何故外したんです?」


絵画修復家の橘一夫の工房の壁にはそれまで長い間そこに絵を飾ってあったような痕跡がありました。
それはカラヴァッジオの「病める少年バッコス」を飾っていた跡で、絵は別の部屋から被害者である安芸津治が美大の卒業制作として描いたユリの花の絵とともに発見されます。


マリコは橘がその絵を外した理由を

「もしかして、殺人者の絵だからですか?」

と尋ねますが、さっさと処分した凶器である仕事道具の木槌と、処分したくても出来なかった安芸津の描いたユリの花の絵とは違い、殺人の証拠となるようなものではないこの絵を橘が外した、工房に飾っていられなくなった心境というのはどういうものだったのか、ということについて少し考えてみました。


カラヴァッジオについては、「好きだー」とか言っておきながら別に特に専門に学んだとかそういうわけでもなんでもなく、実は『大航海時代オンライン』の冒険クエで知った身で、興味を持って簡単にその生涯と作品について説明してくれてるような本を読んだ程度なんで、マリコと橘が解説してくれたような「殺人を犯したが、すごい天才として評価されている人物」だという事とググレカス先生に教えていただいたぐらいの知識しか自分には無いのであんまたいした説明もできないんですが、あの橘の工房に飾ってあった「病める少年バッコス」のバッコスの顔はカラヴァッジオ自身の顔をモデルにしたもの(自画像)だとされているんだそうです。


橘はカラヴァッジオについて、才能について、

「天才の特権でしょう。罪を犯しても、天才なら赦される」

とマリコに言っていました。
マリコの「この絵、お好きなんですか?」という問いには「別に」と返していたものの、嘗て画家を目指し、今も絵画に関わる仕事をしている橘は、好きだから長く仕事場に飾っていたんでしょう。


その日、安芸津は嘗て橘に画家になる夢を諦めさせた絵を抱えて橘の工房に訪れ、自身が過去に犯した罪を告白しました。内心には思うところがあるんではないかと想像したり、あるいはその行動自体身勝手だと言うことも出来ますが、少なくとも表面上はその態度は悪意の感じられるものではなく、寧ろ本人なりの真摯さも伺わせられる様子だったんではないかと思います。

「わかってる。赦される事じゃない」

安芸津は自身の罪のことをそう言い、橘の手で罪を暴いてくれといいますが、橘は安芸津を木槌で殴り殺します。
殴りかかられる直前、語る安芸津の奥にカラヴァッジオ自身の顔であるという「病める少年バッコス」が見えるカットはかなり意図されて作られた画なんではないかと感じました。


マリコが「殺人者が描いた絵だから外したんではないか?」と言ったそれは、あの段階では「橘が犯人だから、自分が殺人を犯したから同じ殺人犯でもあるカラヴァッジオの絵を飾っていられなくなったんじゃないのか」というような意味に聞こえたんではないかと思いますし、マリコもそういうつもりで言ったんではないかと思います。しかし、本当の理由は、橘が「病める少年バッコス」を仕事場に飾っていられなくなった理由は、殺人者でもその才能には関係ないという事を思い知らされる絵だから、カラヴァッジオを通して自分が嫉妬した安芸津の才能を思い出させられるから、忘れさせてくれないから、そんなような理由なんじゃないかと思いました。画家を諦めたから修復家になった事を突きつけられながら絵画の修復の仕事をするのは苦痛だろうなあと。勿論修復家だって立派な仕事で、多分、だからこそ、今の修復の仕事に誇りとプライドを持っているから、自分の修復家としての土台を揺さぶられ、それが苦痛になるんじゃないかと。

まあそれはそれとして、普通に自分が人を殺した事を思い出させる絵が目の前にあるのも嫌だとも思いますが(笑)。


なんだかこう、言うまでも無いような当たり前のことをまわりくどく書いているような、いや、なんか全力で間違ってね? という思い違いをしているような、自分のドラマ鑑賞力や文章力の無さやらを痛感する久々のドラマ感想なのでした。くそう、感想書くの上手い人とかを嫉妬してやる。ギギギ。
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